全般不安症、社交不安症、パニック症、広場恐怖症、限局性恐怖症など様々な不安症・恐怖症があります。
（1）全般不安症：日常の多数の出来事や活動に対する過剰な不安と心配が特徴です。少なくとも6ヶ月以上続き、筋肉のこわばりや痛み・落ち着かなさ・イライラ感・疲労・集中困難・睡眠障害などの症状を伴い、社会的な機能低下が起こります。
（2）社交不安症：社会の中の人とかかわりを持つ場面で、必要以上の不安を感じてそういった場面を避けてしまい、人との交流に支障がでてしまう病気です。
（3）パニック症：動悸、息切れ、吐き気、冷や汗、めまいとともに、強い不安を感じる病気です。症状が重度の場合、電車やバスなど身動きのとれない状況を避けるようになり家から外出できなくなることもあります。パニック症状は他の不安症・恐怖症でも生じることがあります。広場恐怖を伴っている場合は、広場恐怖症の診断が優先されます。
（4）限局性恐怖症：特定の対象や状況に対する、著しく過剰な恐れや不安とその回避が特徴の病気です。恐怖症の患者さんは、恐怖や不安を感じる特定の状況を避けて対処していますが、恐怖の過剰さと不合理性を自覚しています。不安を感じる状況では、苦痛と社会的な機能低下が起こります。
当院ではしっかりとお話を伺った上で、適切な診断を行います。そのうえで、適応があるか、有効とされる投薬を提案します。必要に応じて、認知行動療法的な考えに基づいた精神療法を行います。
